下関市の障害者施設職員、虐待を内部告発!

いつもお読み頂き有難う御座います。

今回の記事は高齢者に関する内容ではありませんが、同じ福祉業界として取り上げたいと思います。

下関 障害者施設ことの発端は「NEW23」のホームページに、山口県下関市の障害者施設で日常的に「肉体的暴力」「精神的暴力」の虐待行為を、複数の職員が行っている事をつづったメールと証拠の動画が送られてきたとの内容でした。

※ 動画 → 「下関 虐待」で検索するればヒットします

既に動画を見られた方も多いかと思いますが、見るに耐えない内容であるのはもちろんのこと、映像の様子から衝動的な行動ではなく日常的に行われていたのではないかと(それもかなり前から)十分読み取れる内容だと私は感じました。 また記事を読んでいると高齢者虐待に通ずる施設ならではの裏の側面も感じられます、今回の事件内容から気になったキーワードを少し書き出してみたいと思います。

  1.  施設からの報告ではなく、良識ある職員の内部告発での発覚
  2. 利用者の方が反発できない事を理解した上での行動である
  3. 利用者の個々の症状を理解していない(する気がない)ことでの苛立ちか、ただのストレス発散
  4. 俺が面倒を見ているなど上から目線があるのではないか
  5. 自分のお客様は誰なのか、誰から給与を得て生活しているのか理解していない
  6. 施設責任者の認識が甘い、または見て見ぬ振りで部下に指導も出来ない施設内パワーバランス
  7. 肩もみをコミュニケーションなど、部外者へ理由説明するのは介護現場で良く使われる言い訳
    (コミュニケーションの場合もあるが、部外者には判断できないので誤魔化せる)
  8. 行政へ虐待通報もしていたが認定されるまでには至らなかった

今回の施設では50名の方が居られたとのことですから、在籍している職員も15名以上はいたのではないかと思います。その中でなぜAさんだけが通報したのでしょうか? 通報前に施設長へも報告しているとの事ですから、同僚へも相談をしていたとも考えられます。 私が思うにこういった現状に意義を唱えるのは「業界歴が短い」「新人または勤続が浅い」場合ではないかと分析します。

理由としては、

  • 福祉業界の常識に染まっていないので、一般常識で判断できる 

まさにこれに尽きると思います。

今回ほかの職員が行動までに至らなかったのは、犯人達が「職場の先輩である」「管理者も意見が言えない権力を持っている」「これが日常、これが普通」「注意すると嫌がらせがある」など、考え方によってはどこの会社でも良くある人間関係とも考えられます。

ただ問題なのは、障害者施設の職員は「専門職」でなくてはいけなく、専門職の基本的な考えとして利用者一人ひとりの人権を尊重し、知識のない一般の方々の手本になる立場でもあると言えます。 その知識ある職員ならば障害者の方が周囲の反応にとても敏感で、その方々に恫喝することがどれだけ恐怖を与え、毎日その恐怖に怯え過ごしていたのかわかるはずです。

障害者施設での虐待は全国で1860件/年の通報があり、そのうち虐待と判断された件数はおよそ14%。 高齢者も障害者も意見を発信する事が難しい方は少なくありません、また閉鎖された施設での内部状況は施設、従業者が意図的に「隠蔽」すれば、それを証明する事は容易くありません。 だからこそ施設管理者や従業者へ求められる職業倫理は、他の職業よりも高くあるべきだと私は考えております。

皆様も今回の事件を他人事と思わず、自分達の職場に置き換え現場点検をされては如何でしょうか?

高齢者サービスだけでなく、福祉に関する内部調査(覆面調査)は今後も出来るだけ対応して参りますので、お困りごとがあれば声を掛けて下さい。

調査業務は「経営者、管理者様」のみから依頼をお受けしていますが、「私達の職場でこんな事が起きている」「どうにかしたいが上司が動かない」など問題を抱えている介護士の方々も少なくないと思います、そういった方は是非このホームページを経営者様や管理者様へ「こんな事やっている所があるよ」と伝えて下さい。または事業所をご連絡下されば、お問合せ頂いた内容を伏せたまま事業所へサービス内容のパンフレットを送付し、事業所内の問題に気付くきっかけを作る事も可能です。

これからも利用者の方々の為に、微力ながら尽力していきたいと思います。

今後も人となりを宜しくお願い致します。

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