特別養護老人ホーム「さんらく苑」で入所女性の首締を絞める!
今月は特に介護施設職員が起こした虐待報道が大変多いと感じませんか? 介護関係の事件・事故が報道される場合の特徴は、発覚して数ヶ月経過した場合が圧倒的に多いのですが、本日取り上げる記事は平成27年9月19日と昨日発生し、数時間前から報道各社が記事を掲載したばかりの事件です。
ここまで迅速に報道されるのは、昨今介護現場で起こっている不祥事が、世間で注目を集め問題視されているからに他ならないと私どもは考えております。
各社が報道している記事を整理しながら確認したいと思います。
大阪市住吉区苅田5-16-10の特別養護老人ホーム「さんらく苑」で働く男性介護職(23)が、9月19日14時25分頃に入所女性(97)の首を絞め殺害しようとした疑いで、同日19日夜に大阪府警住吉署に殺人未遂容疑で逮捕されています。 女性は命に別状がなく検査のために入院したとの事で、一命を取り留めることができたのが何よりも幸いですが、年齢を考えると意識がもうろうとする程の力で首を絞められていますので、この事件が引き金となって先々体調変化が起こらないとは断言できませんので、今後の変化には十分気を付けて頂きたいと思います。
容疑者は「誰かに止めてほしかったが、両手にどんどん力が入った」「日々の介護に疲れていた。高齢者を介護する苦しみを誰かに気付いてほしかった」と供述が報道されていますが、日中の職員が一番多くいる時間帯に事件を起こしている点を考えると、計画的ではなく衝動的に起こした可能性が高く、常日頃からストレスを抱え精神的にも不安定な状態であった事も十分考えられます。
そうなると周囲の同僚がその変化に気が付いていなかったのか? 気が付いていたが手を差し伸べる同僚や上司がいなかったのか?など色々な要因が絡み合い、本人の問題とストレスケアなど環境面の問題の双方について、今後検証する必要性があるのではないでしょうか。
ただどんな理由にせよ、無防備な人の首を絞めることは擁護できません。
この職員には「退職する」選択肢があったはずです。
だが高齢者には「退所して次を探す」選択肢はほとんど残っていないのです…
介護職が起こす事件で問題なのは、
「無防備で反撃できない相手」
「発覚する可能性が低い環境」
「利用料を支払っている、言わば自分の生活費を支えている相手」
に対して、行っていることだと思います。
これではいくら 介護職は専門職だ! 専門性に見合った給与を! などと叫んでも、介護と無縁な納税者の方々の心には響かないかもしれません…
<抜粋記事はこちら>
産経WEST
時事ドットコム
日本経済新聞
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