東京都北区での高齢者向け「制度外ホーム」の酷い実態
新聞の報道で東京都北区内の高齢者向け「制度外ホーム」にて、居住者に拘束等が行われていると報道があったのをご存知でしょうか。
ことの発端は平成26年11月5日に報道機関より取材があり、その後「居宅介護支援事業所」「訪問介護事業所」からの聴取や、報道された3棟のマンションへの訪問調査を行ったそうです。 この事案の対応を適切に行う体制のために東京都と連携し11月中に「制度外ホーム対策関係課長会議」を庁内に設置されています。 公表された情報からも北区は迅速な対応が取れているのではないでしょうか。
この事案の調査結果は3月6日に公表されていました。
結果としては居住する高齢者の一部に対する行為が、高齢者虐待防止法第2条第5項に規定する「養介護施設従事者等による高齢者虐待」に該当すると認め、改善を求めることを
- 「西が丘居宅介護支援事業所」
- 「西が丘訪問介護事業所」
- 「西が丘訪問看護ステーション」
の3事業所を運営する「医療法人社団岩江クリニック岩江秀和理事長」に対し、2月17日(火曜日)に第1回の通知を行い、2月27日(金曜日)に第2回、3月6日(金曜日)に第3回目の通知が行われています。 マンションに居住していた方は159名で、これまでに北区では96名の方が高齢者虐待防止法による虐待の恐れがあるとしていましたが、高齢者虐待防止法による虐待の認定については第3回通知(3月6日)をもって行われています。
上記以外にも65歳未満の方で虐待を受けている恐れのある方については、障害者虐待防止法で調査中とのことです。
東京都北区HP http://www.city.kita.tokyo.jp/index.html
今回の事案は96名の方が虐待の認定がされました、25年度の虐待認知数が 221名 でしたので、この件で既に25年度の4割強の数値となります。 ここまで大規模な人数となると一職員の虐待とはことなり、組織的な多くの介護従事者によって行われたと言われても仕方ないのかもしれません。 いったい27年度はどこまで増えるのでしょうか。
虐待の未然防止の方法にはどういった手立てかあるのか。